OSK 春のおどり

　貸切公演のお話ばかりで恐縮ですが、またもや貸切公演に行って参りました。

今回は「OSK日本歌劇団」『春のおどり』イープラス貸切公演です。

道頓堀「松竹座」正真正銘の大阪。『ミナミの帝王』の映画の中に入ったみたいな街並みと、人の流れが何だか楽しい感じです。

OSK日本歌劇団は昨年１００周年を迎え、大阪松竹座は今年が１００周年だそうですよ。本当におめでたいことですね。

１００年を超える歴史のある歌劇団が関西にふたつも存在するなんて、何て贅沢なんでしょう。

歌OK！踊りOK！
ONE for ALL, ALL for ONE？
スペシウム光線でウルトラ愛して！

歌OK！踊りOK！

　公演は二部制です。１５時開演、１６時５５分終演　この間の幕間２０分

実質上演時間は第一部が４５分、第二部が５０分位でしょうか。なかなかの短時間決戦です。第一部はお芝居でもなくショーでもなく・・・要するにBOY MEETS GIRLで・・・歌って踊って、二人でランデヴーって感じです。って、全然分かりませんよね。（プログラムを買わなかったことを後悔！ブログを書くためにはきちんとした情報が必要ですね。書いてて情けないです。。。）

第二部のショーは美味しい所がギュッと凝縮されていて、とても観やすい楽しいショーでした。色々なジャンルの音楽やダンス、構成も場面転換もテンポ良く、本当にアッという間の50分でした。

只今、絶賛売り出し中の「翼和希さん」が、やはり目立ちます。小柄な方ですが指先まで神経の行き届いたダンスがとても優雅ですし、歌も上手いです。立ち居振る舞いがとっても「優等生」な感じ。そして、全てがピーンと張りつめている。これからさらに研ぎ澄まされて行くのでしょうか。・・・あんまり頑張り過ぎたらあかんよ。。って言いたくなる（ようなところが魅力なのかも）。

あと私が大好きなのが桐生麻耶さんと、天輝レオさん。桐生さんは存在感がスゴ過ぎて「百獣の王」って感じです。Vシネマとかに出てきそうなのね。（ほめてます）

天輝さんは、シュッとした長身美形の男役さんなんですけど、持ち味がなぜか「バンビ」のような人（モチロンほめてます）。終演後に貸切公演スペシャルの「トークショー」が有ったのですが、そこでお話される声と身振り手振りが本当に上品で可愛らしくて、ますます目が離せなくなりました。

現在のOSKはトップ娘役がお二人なんですね。フィナーレのデュエットダンスで娘役２人と男役１人っていうのは、ちょいと無理があるような。３人制だとデュエットダンスに感情移入が出来なくなるのが残念だったかな。

ONE for ALL, ALL for ONE？

OSKの皆さんは歌が上手いなと思いました。エトワールは、城月れいさんでしょうか？とても美しいお声で声量もタップリ。堂々たるエトワールでした。

OSKの娘役さんは「お嬢さん」と言うより「大人の女」という感じです。母性で男役を守っているような雰囲気があるのです。

OSKではピンク色のかわいいパラソルを使って「桜咲く国」を最後に歌います。売店でちっちゃいパラソルを売っているので、ファンの人もそのちっちゃいパラソルを一緒に開いて歌います。

何でしょう。この懐かしい感じ。「桜咲く国」を舞台と客席と全員で歌うと、「OSK観に来てよかった～！」と毎回必ず感じるのです。

宝塚も公演の中で１か所、客席と舞台とで歌を歌うところを作ってみても良いのではないでしょうか。文字通りフィナーレ前の「歌唱指導」で『主題歌覚えて帰ってね～』みたいな感じで。そうすればパレードで、もう一回みんなで手拍子しながら一緒に歌えますよね。「歌唱指導」の時は大階段準備中のカーテンに歌詞をレーザーで投影してはいかがでしょう。

あと不思議なのが、宝塚ではトップスターが組子全員を守ってる感じがするのに対して、OSKは周りの劇団生徒がトップスターを守ってる感じがするのです。ONE for ALL, ALL for ONE　ってやつ？（絶対違うし）

スペシウム光線でウルトラ愛して！

終演後の選抜メンバーでの特別トークショーは、ショーと同じくらいのボリュームで楽しいひとときでした。上級生下級生、男役女役の区別なく、とっても自由な雰囲気でしたね。全員参加の「じゃんけんゲーム」でまた大盛り上がり。最後に撮影タイムもあり、上手・下手・センターの、１階・２階・３階にそれぞれ目線を向けて「イープラスポーズ」を合計で９回も取って下さるというサービス精神。もう脱帽です。

宝塚には宝塚の良さが、OSKにはOSKの良さがあります。それぞれの劇団がそれぞれの道でたゆまぬ努力を続けて来たからこそ、100年以上もの歴史を積み上げることが出来ているのですね。